九幕読みました①


最初に、
自分語りとか自分重ねとか感覚的な話が大変多い内容になると思うので、ごめんなさい>_<
興味ある方だけ流し読みしてくれたらと思います。

レニさんのことがすごく好きです。許すとか許せないとか善とか悪とか度外視して、叫びたい。私はあなたが好きだ(;_;)
私はあなたの気持ちを多分知ってる。愛と憎しみがグチャグチャに混ざり合って、呪いになって、自分の内側にこびり付く感覚を知ってる。
だからレニさんが、失われた日々を求めるのはもうやめようと思った時、すごいと思った。本当にすごいと思った。自分にはきっとあんな風に、優しく夜が明けるみたいに呪いを解くことはできないから。
呪い殺せるくらいの力を持ってしまった想いを手放そうって、もうやめようって、そう決意することは本当に勇気がいる。
だって手放してしまったら今までの自分が全部消えちゃいそうで、自分は一体なんなんだったんだろうって心を喪失しちゃいそうで、空っぽになっちゃいそうで…怖いよ。簡単に出来ることじゃない。

ちょっと話が逸れるけど、私はお化けとか天使とか悪魔とか神様の存在を割と信じています。信じているというかなんというか…人間という生き物こそが、そういう存在を生むんじゃないかなと思ってて。
幻覚、幻聴、思い込み、信仰、なんかそういうメーターが振り切れた時に現れる存在たちだと感じています。だからお化けは、信じている人の前に現れるし、信じてない人のとこにはそもそも存在しない。
脳の周波数ウンタラとか心の疾患カンタラとかなのかもしれないけど、その人が「いる」と思ったらその人にとっては「いる」なんだから、もうそれ以上説明のしようがないよね、みたいな…
…難しいな…うまく言えないな。妄想妊娠で本当にお腹が膨らむみたいな、なんかそういうことです!人間の思い込みの力はマジで科学を超えてるし、人間の手には負えないものだと思う。
人間が生み出してると思うんです。天使も悪魔も神様もお化けも全部。

で、レニさんも幸夫さんのお化け(生き霊?)を何度も見てたんじゃないかなと思いました。あの日舞台の上で一人芝居をする幸夫さんのお化け。
呪えば呪うほど鮮明になって、どんどん取り憑かれる。取り憑かれれば取り憑かれるほど、そのことに気付けなくなる。
「狂わされた」という言葉をレニさんは何度か使っていたけど、狂いながらも「狂わされてる」って俯瞰的に思えるのすごいなぁ、右脳と左脳が均等に長けてるんだろか…と感じました。
本当に狂ってる時は狂ってるって思えないので(私は)、自分を狂ってるって思えるレニさんはすごいや。

九幕はレニさんの物語でした。レニさんの呪いが解けるお話だと感じました。レニさんがマンカイのお芝居を観て涙を流した時、ああレニさん、幸夫さんのお化けをこの瞬間から見なくなれるんだろうなって思いました。
レニさん、良かったね、長かったね(;_;)
やり直せないこと、壊したもの、償えないことだって沢山沢山あるけど、だけどそれでも開口一番言いたいよ、呪いが解けて本当に良かった。

観客席、誰より先に拍手をしたレニさんの姿を思うと涙が出ちゃう。