好きなものを紹介します③


大好きな音楽について語りたくなったので語ります!^^*

実は私、二十代半ばの頃は音楽活動をしていました。結構本格的で、箱のライブや音楽コンテストなんかの出場とか、他にも路上ライブとかしたりもしていました。(あと個人の趣味としてニコニコとYouTubeに「歌ってみた」をあげていました笑 「稲穂」「歌ってみた」で検索すると出てくると思います…笑)
楽器が弾けないので(ホントに今からでも練習して弾けるようになりたい。弾き語りしたいですメチャクチャ!)、当時、楽器も歌もなんでもござれな人と一緒に二人組を組んで、作詞作曲したオリジナル曲を携えて活動していました。(その人は今も音楽をやっていて、とてもストイックです)
二十歳前後の頃は歌とか詩が湯水のように常時湧き出てて、特に詩は膨大な量だったなと思います。
そんなこんなで、歌を好きになる時は「歌詞」に電撃が走って、ということが多いです。それプラス、メロディーも琴線に触れた時はもうただ泣きながら祈るみたいに聴きます。

歌詞で脳天を初めて撃ち抜かれたのは鬼束ちひろさんでした。中学二、三年の時だったかな?
とにかく好きで好きで好きで、アルバムは擦り切れるほど聴いたしカラオケでいつも歌ったしコンサートにも一度だけ足を運んで(なんで一回しか行かなかったんだろうと今になって思う)、ギャンギャン泣きしました。
鬼束さんの書く歌詞はメロディーとのガッチリ感も堪らなくて、ホントに全曲、狂うほど好きでした。月光のPVを初めて観た時は、なんだこの規格外の美女…って、驚いたりしました。本当に綺麗で、今でも鬼束さんを見ると「なんて美しい…」って思ってしまいます。(話が逸れてる!)
月光の歌詞の中に「こんな思いじゃ 何処にも居場所なんてない」「こんなものの為に生まれたんじゃない」っていうフレーズがあるんですが、鬼束さんの歌詞は「ない」とか「違う」とかの否定の表現が悲痛なことが多くて、その感じが堪らなく好きです。耳を通り抜けて脳みそに叫ばれてる感じがして、いつも心を鷲掴みにされていました。
明るい曲調の歌の歌詞も最高で、凄く好きなのが以下の歌詞です。

自分が自分を見失ったり
絶望に潰れそうな時 思い出すだけ
何にも失くしてない

この「なんにも失くしてない」が私は大好きで、堪らなくてちょっと泣いちゃいそうになります。この抽象的で漠然とした「何にも」は、本当に「私」の中の「すべて」を指しているんだろうなって、どうしてか物凄く伝わってくるんです。ここでも「ない」の否定形が使われているけど、とにかく鬼束さんの歌詞には「想いの強さ」を感じます。絶望や希望を感じている時、どちらにしても心は一片の曇りもなくその方向だけを向いている感じがして、その潔さがきっと、私は好きで仕方ないんだろうなって思います。
(因みにこの歌詞は「rebel lukc」という歌の歌詞です。タイトルの訳は「反逆者の幸運」だったかな。タイトルで既に唸るほど好きです…)
一番好きなアルバムを一枚だけ選べって言われたら、私は2ndの「this armor」を挙げます。(他のもホントにホントに大好きですが!!)
鬼束さんを好きな方がいらっしゃったら、是非ご報告お待ちしています…!!!!!

それから音楽活動してる前後の時期、18~27くらいの頃は邦楽ロック邦楽パンクにも沢山お世話になりました。BUMPやRAD、エルレ、イエモンやGO!GO!7188の歌をよく聴いていました。他にはザマスミサイルとかフラワーカンパニーとかも聴いたなぁ。
その頃に出会った音楽仲間の一人に、とあるバンドのことを教えてもらいました。
それが「syrup16g」との、初めての出会いでした。

syrup16gの楽曲は、なんか、全然曲が覚えらんないんです。何回聴いても歌えないし、しかも聴いてるだけだと何言ってるかあんまり分かんないんです。
そしてとにかく憂鬱で気怠くて、しんどくて、世界一最高…って気持ちにさせられます。
syrup16gを初めて知ったのは「生活」という歌なんですが、他にも「手首」とか「落堕」とか「吐く血」とか「明日を落としても」とか「無効の日」とか「負け犬」とか「もういいって」とか、もうタイトルから伝わってくる、この…感じが…堪らなくて…。言葉にし難い…。
「手首」の歌詞、大好きなところを抜粋します。

誰もお前を気になどしていない
代わりなら唸るほどいる だから心配すんな
ジーザス ジーニアス キングオブフリーダム
一生懸命 生きている私にどんな罪があるんですか
いっぱいあるさ 死ぬほどあるさ
っていうかお前はなんでそこにいる
そんなんねぇ 言われたって 手首切る気になれないなぁ

なんというか、リスナーの心に耳障りのいい言葉を届けます!みたいな意思が全く感じられない、ボーカルが唾吐きながら言ってるみたいな歌詞が最高です。伝えたいっていう意思より「こう思った」をただただ書いている歌詞は、真実味があって血が流れてる感じがして好きです。きっと五十嵐さん(syrup16gのギターボーカル、作詞作曲担当)は「救いたい」みたいな気持ちないんだろうけど、どうしてか救われるんだなぁ。「寄り添いたい」「居てやりたい」みたいな気持ちを感じます。そこに救われる。

syrup16gの歌詞についてはここが好きとかこの一文が堪らんとかではなく、取り巻く空気、その全てがクリティカルヒットで大好きです。
他にも好きな歌詞沢山あるので紹介させてください!( ; ; )

これは「天才」という歌から。
チェインソウ 冴えまくる刃
12時間使用でも平気さ
瞑想してる暇ないや
なんか悟ってそうなことを言え

それからこれは「Sonic disorder」
人は一人 逃れようもなく
だから先生 クスリをもっとくれよ
いつかは花も枯れるように
壊れちまったね ここは怖いね

「落堕」より
いつ髪切んだ いつでもいいんだ
どうでもいいんだ 明日また熱出そう
寝不足だって言ってんの

「吐く血」
不細工でも美人でもなく やたらと暗い
内科で診てもらえない病気の主
優しくされればもう誰でもいいのとのたまう
太るのが怖いから 手にタコ作って今日も吐く
「私には何にもないから」
そう言って笑った そう言って笑った

あとはもう抜粋していられない、全文やばいやつ…。
「ハミングバード」「タクシードライバーブラインドネス」「明日を落としても」「ex.人間」「reborn」「リアル」などなど。
この漂う陰鬱感と退廃した感じがどうにも好きで仕方ない~( ; ; )
同志さんが!!!もしもいらっしゃったら是非!!!!お声を!!!!かけてください!!!!!
ライブの大トリの曲だと思いながら「さくら」という歌を聴くと号泣します。解散ライブのトリがこれだったんだっけな…もしその場に居合わせてたら泣いて干からびてたと思う。(現在は再結成しています!)

あとは他にも大好きで今まで沢山お世話になったアーティストさんは、椎名林檎、東京事変、Cocco、Akeboshi、などなど。
最近は崎山蒼志くんも!天才さがホント塊のブロック肉みたいで圧倒されちゃう。

私の中には沢山の人の言葉が血液と一緒に流れてて、肉や骨に浸透しているなぁとちょくちょく思います。
これからも、まだ出会ったことのないステキなアーティストさんと出会えることを楽しみにしています。いかんせん、年取ってしまったから新しいものと出会う回数(出会いに行こうと行動する機会)が、とんと減ってしまってるんだけど…ヨボヨボ。


生姜